【6月24日 AFP】女子テニスのクルム伊達公子(Kimiko Date-Krumm)は23日、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2014)の女子シングルス1回戦で悔しい敗戦を喫したものの、来年も出場する可能性を除外していない。

 1989年にウィンブルドン初出場を果たしてから25周年を迎え、女子選手としては最年長になった43歳のクルム伊達はこの日、6-3、4-6、5-7で大会第22シードのエカテリーナ・マカロワ(Ekaterina Makarova、ロシア)に敗れた。

 1996年大会でベスト4に進出し、世界ランク4位まで上り詰めたクルム伊達は、その数か月後、夫であるドイツ人レーシングドライバーのミハエル・クルム(Michael Krumm)さんと過ごす時間を増やすため、現役を引退した。

 12年後に現役復帰を発表したクルム伊達は、豊富な経験を生かしながら、自分よりもはるかに若い選手を相手に善戦している。

 クルム伊達は、マカロワから第1セットを先取し、そのまま勝利を手にするかに思われた。しかし、クルム伊達が初めてウィンブルドンでプレーしたとき、わずか1歳だった26歳のマカロワが、有り余るエネルギーを使って優位に立つと、強力なストロークで反撃し、猛暑の中で2時間半以上に及んだ消耗戦を制した。

 四大大会(グランドスラム)過去4大会では、いずれも1回戦で敗退しているクルム伊達だが、来年のオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(All England Lawn Tennis and Croquet Club)で、少なくともあと1試合を戦う道が完全に閉ざされたとは思っていない。

 クルム伊達は、「分かりません。私にとっては一番難しい質問です。毎年、来年は戻ってこないかもしれないと思いながらプレーしています」と述べた。

「それでも、この5、6年は出場していますから、全く分かりません。今日のプレーも悪くありませんでした。相手は世界ランク20位に入る強い選手です。6-1、6-2のようなストレートで負けていたら、諦めざるを得ないところですが」

「もう少しで勝てるところでしたし、43歳にしては体力もまずまずです」

「世界ランクが150位とか200位まで落ちたら、戻ってくるチャンスはなくなります」

「今のところまだ戦えますし、何よりも自分が楽しんでいることが一番大事です。来年も再び出場するチャンスが得られるなら、ここにいるでしょう。たぶんね!」

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