【6月22日 AFP】エジプトの裁判所は21日、ムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)前大統領の支持基盤であるムスリム同胞団(Muslim Brotherhood)の指導者ムハンマド・バディア(Mohammed Badie)被告を含む183人に改めて死刑判決を下した。これら183人を含む600人以上に対しては、4月に死刑が言い渡されており、国際社会から抗議の声が上がっていた。

 エジプト中部ミニヤ(Minya)の裁判所は当初、被告683人に死刑を言い渡した。検察当局がAFPに語ったところによると21日、4人が終身刑、496人が無罪となったという。

 2013年7月にモルシ前大統領が追放されて以降、バディア被告および支持者ら数百人に死刑判決が下されたことを受け、複数の人権擁護団体はこの裁判を激しく批判していた。

 21日に改めて死刑が言い渡された被告183人は、ミニヤ州で2013年8月14日に起きた襲撃事件で警察官2人を殺害、5人を負傷させたとして、殺人および殺人未遂の罪で起訴されていた。事件発生当日、首都カイロ(Cairo)では警察とモルシ派の支持者らが衝突し、モルシ派側の数百人が殺害されている。

 検察当局によると、被告らは、公共施設への破壊行為や武器の携帯、違法な組織への所属についても有罪判決が下されたという。死刑が言い渡された被告183人の多くは、現在も逃亡中だという。(c)AFP/Haitham EL-TABEI