【6月21日 AFP】サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)でイランとのグループリーグ2戦目を21日に控えるアルゼンチンのリオネル・メッシ(Lionel Messi)が、アレハンドロ・サベジャ(Alejandro Sabella)監督に対し、トーナメント進出を確実にするために自分により攻撃的な役割を与えるようアピールした。

 グループFのアルゼンチンは、ボスニア・ヘルツェゴビナと対戦した初戦の後半、前線をメッシとセルヒオ・アグエロ(Sergio Aguero)、ゴンサロ・イグアイン(Gonzalo Higuain)の3トップにしたが、メッシはイラン戦でもこの3トップを望んでいる。

 サベジャ監督の戦術について、代表チームで主将を務めるメッシが公に意見することは珍しいが、サベジャ監督はベロホリゾンテ(Belo Horizonte)で行われる2戦目を前に直言したメッシとの関係に問題はないと強調した。

 15日のボスニア戦では、途中交代でピッチに立ったイグアインがメッシのW杯通算2得点目をお膳立てしており、世界年間最優秀選手「FIFAバロンドール(FIFA Ballon d'Or)」を4年連続受賞したメッシは、イグアインとアグエロとの3トップで攻撃した方が快適にプレーできるという。

「僕たちはアルゼンチンだ。どのチームが相手になるかに気を取られることなく、自分たちに集中する必要がある」

「2人(イグアインとアグエロ)が前にいて、僕がその後ろにいる方が僕たちはやりやすい。その方がカウンターを仕掛けやすいし、攻撃にかける人数が増え、可能性が増える」

 ボスニア戦での素晴らしいゴールによってメッシは、W杯での戦いをスタートするにあたってかかっていたプレッシャーをいくらか和らげることができた。

 しかし前半の低調なパフォーマンスは依然として批判の対象となり、メッシ自身、相手のゴールのもっと近くでプレーする必要性を認めている。

「前半はボールを持つのが難しかったし、ボールを持てた時もゴールからはかなり遠かった。ボールを持てば失ってばかりか、後方でプレーしていた。思っていたように試合を運べず苛立った」

 サベジャ監督はメッシの意見を軽く受け流し、報道陣に「メッシはこれまでも何度も4-3-3がいいと言っている。新しいことは何も言っていないし、彼は敬意を持って言っている。私が煩わされることはない。私たちは全員をリスペクトする誠意ある雰囲気の中でやっているよ」と語った。(c)AFP/Kieran CANNING