ケニアで2夜連続の襲撃、大統領はソマリア過激派の関与否定
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【6月18日 AFP】今月15日に武装集団による攻撃で多数が死亡したケニア西部の沿岸地方で、翌16日にも襲撃事件が発生し、2日間で合わせて少なくとも64人が死亡した。当局が17日発表した。これについては隣国ソマリアの国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系イスラム過激派組織「アルシャバーブ(Shebab)」が犯行声明を出しているが、ケニア大統領は「国内の政治ネットワーク」が関与しているという見方を示している。
15日夜にムペケトニ(Mpeketoni)の町が襲撃を受けて少なくとも49人が死亡、翌16日夜には近くポロモコ(Poromoko)村が同様に武装集団に襲われ、15人が殺害された。赤十字(Red Cross)によると、これら2か所での襲撃後に50人以上が行方不明になっているという。
アルシャバーブは、観光地のラム(Lamu)島に近いこれらの町村に対する攻撃を実行したのは同組織に属する戦闘員で、すでに無事拠点に戻ったと発表していた。
これに対しウフル・ケニヤッタ(Uhuru Kenyatta)大統領は、国民向けにテレビ放送された演説で、実際にこの殺りく行為に及んだのは「日和見主義の他の犯罪組織ネットワーク」の策略に乗せられた「地元の政治ネットワーク」だと断言した。
「ラムでの攻撃は、用意周到に計画された政治的動機に基づく民族対立に根差した暴力行為で、あるコミュニティーを政治的理由により特定し排除する意図で行われた」として、「したがってアルシャバーブによる攻撃ではない。この極悪犯罪の計画と実行に国内の政治ネットワークが関与したことを示す証拠がある」と述べた。(c)AFP/Aymeric VINCENOT