【6月17日 AFP】世界では約500種類の電子たばこが販売されており、ここ2年間では毎月約10種類の新銘柄が登場しているとの調査結果が、英医学誌BMJが発行する専門誌「タバコ・コントロール(Tobacco Control)」の16日の電子版に掲載された。

 米カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部(University of California School of Medicine in San Diego)の研究者らがインターネットを使って調査した結果、今年1月の時点では466銘柄、7764種類のフレーバーが市場に出回っていた。各ブランドごとにウェブサイトが開設されているという。

 調査は、2012年5月~8月と昨年12月~今年1月までの2回行われ、英語ウェブサイトのみが対象とされた。

 調査結果によると、およそ2年間で、市場には毎月平均10.5銘柄、同242種類のフレーバーが新たに投入されていた。最も人気があるのは「果物」味で、次いで「デザート/チョコレート」、「アルコール/飲料」、「スナック/食品」となった。

■販売方法も変化

 また最近では、電子たばこの販売方法にも変化がみられるという

 早くから販売されている銘柄は、電子たばこが従来の「たばこ」よりも健康的で安価、禁煙に役立つなどとうたう傾向がある。その一方で、最近の銘柄では、たばこへの関連づけを避ける傾向がみられ、フレーバーや製品そのものに関する説明に注力している。

 サンディエゴにあるタバコ規制研究・介入センター(Center for Research and Interventions in Tobacco Control)の朱淑紅(Shu-Hong Zhu)所長はこの現象について、「最近の銘柄は、がんを連想させるたばことの比較を嫌っているようだ」と説明している。

 電池式の電子たばこは、主にプロピレン・グリコールなどの液体を加熱し、蒸気を吸引するための装置で、成分にニコチンや香味料を含有している場合が多い。禁煙に役立つとする説がある一方で、健康問題に関する監視団体などは、長期的な影響は不明だとして慎重な姿勢を維持している。

 また、米食品医薬品局(US Food and Drug AdministrationFDA)は4月、電子たばこを従来のたばこと同列に扱い、未成年者への販売を禁止することを提案している。(c)AFP