イラク北部の要衝めぐり戦闘、20万人避難
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【6月17日 AFP】イラク北部の戦略的要衝である都市タルアファル(Tal Afar)で16日、同市の支配をめぐりイスラム武装勢力が治安部隊と交戦し、周辺地域の人口の半分が避難する事態となっている。
当局と地元住民によると同日の衝突で、イラク第2の都市モスル(Mosul)とシリア国境の間にあるタルアファル市内の複数の地域が、アラブ系のスンニ派武装勢力に制圧された。地元当局職員によると、タルアファルでは「殉教者、負傷者、避難民で混沌と」しており、同地域の人口の半分近くにあたる約20万人が避難した。
タルアファルはイスラム教シーア派のトルクメン系住民が多いが、同市を囲むニナワ(Nineveh)州の他の地域はスンニ派アラブ系とクルド系の住民が占めている。タルアファルを攻撃した勢力は前週、人口200万人のモスルを制圧し、その後数日間で首都バグダッド北方の広大な領域を支配下に置いたイスラム教スンニ派の過激派「イラク・レバントのイスラム国(Islamic State of Iraq and the Levant、ISIL)」に率いられている。(c)AFP/Prashant RAO