【6月15日 AFP】ウクライナの首都キエフ(Kiev)で14日、ウクライナ軍の輸送機が親露派に撃墜され兵士49人が死亡したことに激怒した人々が、ロシア大使館の窓を割り、壁に火炎瓶を投げつける騒ぎがあった。

 輸送機撃墜を受けて、欧米が支持するウクライナのペトロ・ポロシェンコ(Petro Poroshenko)大統領は、新露派に対して「相応の報復」を行うことを誓い、さらに激しい攻撃がまもなく開始するだろうと警告を発した。同大統領はまた、15日を服喪の日とすると発表した。

 ポロシェンコ大統領のスピーチの直後、数百人の群衆がロシア大使館の窓を割り、大使館員の高級車数台をひっくり返した後、木製のさおを使ってロシア国旗を引きずり下ろした。現地にいるAFP記者の報告によると、群衆はその後、火炎瓶を放り投げ、それが大使館の壁に当たったが、火はすぐに消し止められたという。

 ロシア政府は、ウクライナ警察が暴動を止めなかったとして、「国際的義務に対する重大な違反行為」と糾弾した。また米政府も、ウクライナ政府を非難する異例の声明を発表し、「ウィーン条約(Vienna Convention)に従って相応の治安活動を行う」よう促した。(c)AFP/Anna MALPAS and Oleksandr SAVOCHENKO in Kiev