親露派がウクライナ軍輸送機を撃墜、49人死亡か
このニュースをシェア
【6月14日 AFP】(一部更新)ウクライナ東部ルガンスク(Lugansk)で14日未明、空港に着陸しようとしていた同国軍の輸送機が武装勢力に撃墜された。乗っていた49人全員が死亡したとみられている。軍報道官がAFPに明らかにした。
約2か月前から続いているウクライナでの戦闘で1度に死亡した人の数としては最も多い。一連の戦闘による死者は、一般人も合わせて少なくとも320人になった。
ウクライナ国防省は声明で、「テロリストらは高射砲で空軍のイリューシン(Ilyushin)76型輸送機を撃墜した。同機は交代要員の兵士を乗せており、ルガンスクの空港に着陸する直前だった」と明らかにした。4発のエンジンがある同機には、軍の装備も積まれていたという。
一方、ルガンスクの武装勢力の報道官はロシア国営のロシア通信(RIA)に対し、自分たちが地対空ミサイルでこの輸送機を撃墜したと述べた。
人口約40万人のルガンスクはロシア国境から西にわずか25キロしか離れていない。現地にいたAFPの記者は、撃墜前の数時間にわたって激しい戦闘の音と爆発音を聞いていた。
ルガンスクはウクライナ東部で戦闘が始まった4月初めから、独立を求める親露派が事実上の支配下においていた。ウクライナ軍はルガンスクの空港が親露派の手に落ちることは阻止し、軍事作戦の交代要員を送るためにこの空港を使っていたが、親露派は頻繁に空港を襲撃しており、政府軍はその撃退に追われている。
5月末には、ルガンスクと同様に親露派の支配下にある隣の都市ドネツク(Donetsk)の主要国際空港が一時武装勢力に制圧されたこともあった。(c)AFP/Oleksiy Kovalyov and Oleksandr SAVOCHENKO in Kiev