【6月13日 AFP】南アフリカのケープタウン(Cape Town)で、元恋人の交際相手の男性に嫉妬した男が、この男性を殺害し、その心臓を切り取って食べる事件があった。警察とメディアが12日、伝えた。

 現地紙ケープ・タイムズ(Cape Times)が警察関係者の話として伝えたところによると、近隣住民からの通報を受け同市ググレツ(Gugulethu)地区の民家に急行した警官らは、容疑者のジンバブエ国籍の男がナイフとフォークを使って人間の心臓を黙々と食べる場面に遭遇した。

 元恋人の女性が警察に語ったところでは、新しい恋人のムブイセロ・マノナ(Mbuyiselo Manona)さん(62)と同棲していた家を容疑者の男が訪れ、一緒に会話した後、容疑者に金を渡された女性が酒を買いに出た。ところが家に戻ると、マノナさんが刃物で刺されていたという。

 騒ぎを聞きつけた近所の住民が窓から家の中をのぞくと、マノナさんの心臓を切り取って食べる容疑者の姿があった。住民の1人は「まったく正気ではない状況だった。男に止めるように叫んだが、まったく聞こうとしなかった。到着した警察も怖がって中に入ろうとせず、応援部隊を呼ぶほどだった。警察を責めることはできない。誰かが口から他人の血をしたたらせているところに入って行けるわけがない」と語った。

 西ケープ(Western Cape)州のシャロン・イェフタ(Sharon Jephta)警視副総監によると、殺人の動機は「三角関係であることに間違いない」という。容疑者の男は逮捕され、まもなく裁判所に出廷する。(c)AFP