【6月13日 AFP】ロシアは12日、国連安全保障理事会(UN Security Council)で、ウクライナ危機の打開を目指す決議案を提出した。その中でロシアは、国連(UN)がより大きな役割を果たしていくべきだと主張した。

 イラク情勢に関する非公開会合の場でこの決議案を提出したビタリー・チュルキン(Vitaly Churkin)露国連大使は、決議案に対しては、支持の表明もあったが異論も聞かれたと述べた。

 ロシアは今月2日にも決議案を提出したが安保理で冷ややかな反応を受けたため、前案を「修正した」決議案を提案したと明かし、暴力行為を直ちにやめさせること、衝突を終結させその状態を維持すること、また対立解消の仲介のため国連がさらに尽力することを要請した。

 ウクライナ危機の解消に向けて中心的な役割を果たしている欧州安保協力機構(OSCE)は、行程表を策定して「同国のあらゆる政治勢力と地域が参加する」対話を導こうとしている。チュルキン氏は、国連のOSCEの取り組みを潘基文(バン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長に支援してもらいたいという考えを示した。

■ウクライナが禁止兵器使用?

 ロシアはこれまで、ウクライナが禁止兵器を使用している恐れを指摘していたが、チュルキン氏はウクライナが白リン弾と呼ばれる爆弾を使用しているという報道が今回初めて出たことに言及し、「非常に憂慮している」と述べた。セルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)露外相も、ウクライナによる禁止兵器使用疑惑について直ちに調査する必要があると訴えている。(c)AFP