【6月12日 AFP】消息を絶ってから3か月が経過したマレーシア航空(Malaysia Airlines)MH370便の乗客乗員の家族に対し、1人当たり5万ドル(約500万円)の賠償金の一部支払いが始まった。政府関係者が12日、明らかにした。

 マレーシアのハムザ・ザイヌディン(Hamzah Zainudin)副外相によると、これまでにマレーシア人6人と中国人1人の乗客の家族がこの前払い金を受け取ったという。この前払い金は、同機の乗客乗員239人全員の家族が受け取れるという。

 行方不明の乗客の家族らを支援する委員会の代表を務めるハムザ氏によると、賠償金の正当な受取人であることを確認するため、現在40以上の中国人家族らと面会を続けているという。

 MH370便は3月8日、マレーシア・クアラルンプール(Kuala Lumpur)から中国・北京(Beijing)に向かう途中で消息を絶ち、その後、オーストラリアの西岸沖で大規模な捜索活動を行っているにもかかわらず、機体の残骸などは依然として見つかっていない。

 ハムザ氏によると、残りの賠償金はこれから支払われることになっており、家族らは、最高で前払い金の3倍以上の額を請求することが可能だという。

 また同氏は、マレーシア政府が同機について喪失したと宣言する用意はいまだできていないと述べた。(c)AFP