ロンドン市長、放水銃の安全性証明に「私が浴びる」と宣言
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【6月12日 AFP】(一部訂正)ロンドン(London)のボリス・ジョンソン(Boris Johnson)市長は11日、使用の許可されていない放水銃を市予算で調達したことについて、その安全性を証明するために自ら放水銃の標的になると宣言した。
放水銃は、北アイルランドではデモ隊などを解散させるために普段から使われているが、英本土で使用されたことは一度も無く、その使用に対しては賛否両論がある。
だが2011年に起きた英ロンドンでの暴動を受け、英警察当局は将来の暴動には限定的に放水銃を使用する可能性もあると発表。しかし同国政府は、まだ判断を保留している。
正式な許可の出ていない中、ジョンソン市長は、急を要するとしてドイツの警察当局から中古の放水車両3台の購入を決定。ロンドンのLBCラジオに出演した市長は「節度ある範囲内であれば(放水銃が)安全であることを示すためには何でもする用意がある」と述べ、自らの決定を弁護した。
この発言に対し、市長自らが放水銃の標的になる場面を撮影するのはどうかと提案されたジョンソン市長は「放水銃の正面に立ちたいかどうかは、はっきりとは言えない──私はそうされるようなことを何もしていないから」と言葉を濁した。
だが数秒間の黙考の後、ジョンソン市長は「よし。私も男だ。いいだろう。君が申し込んできたことだ。今となってはやらざるを得ない」と明言。
「哀れにも私の不意打ちを受けた広報チームは(いらだちで)髪の毛をかきむしることになるだろうね。まあいいさ、やるだけだ」と市長は語った。
■保守党の次期党首の座をめぐり対立か
ジョンソン市長の放水銃調達の発表は、放水銃使用の許認可を司るテリーザ・メイ(Theresa May)内相への挑戦とみなされている。
これは、2015年の総選挙で保守党が仮に敗北した場合、現党首のデービッド・キャメロン(David Cameron)首相の後継者の座を争うことになるのが、ジョンソン市長とメイ内相とみられているからだ。
キャメロン首相はいずれかの側につくことを避け、警察当局が放水銃を装備することは支持するがその使用については正規の手順を踏むことが重要だと述べている。(c)AFP