【6月11日 AFP】イスラエル国会は10日、来月退任するシモン・ペレス(Shimon Peres)現大統領の後任に、与党リクード(Likud)内の極右派で前国会議長のレウベン・リブリン(Reuven Rivlin)氏(74)を選出した。

 来月末ペレス氏が任期満了で退任すれば、同国の大統領職の黄金期に1つの区切りがつくという見方も多い中、後継となる同国第10代大統領には気さくな性格と奇抜なユーモアセンスで知られるリブリン氏が選ばれた。

 弁護士でもあるリブリン氏は、断固として民主主義と市民権を守るという姿勢が認められ、政治的立場の枠を超えて支持を得た。一方同氏の政治的姿勢はペレス氏のそれとは正反対で、パレスチナ国家樹立には断固反対し、占領地での入植活動を強く推進している。

 ペレス氏はそのカリスマ性と世界的な知名度を生かし、本来象徴的な位置付けでしかない大統領の立場を超えて平和の政治信念を広めることに尽力してきた。そんな前任者を持つリブリン氏の前途には、困難も予想される。(c)AFP/Hazel WARD