【6月9日 AFP】北朝鮮は9日、同国における人権侵害を監視するために韓国に設置される国連(UN)の施設について、「断固たる」措置を取ると警告した。

 北朝鮮の祖国平和統一委員会(Committee for the Peaceful Reunification of KoreaCPRK)は、国連人権高等弁務官事務所(Office of UN High Commissioner for Human RightsOHCHR)の韓国・ソウル(Seoul)への現場事務所の設置要請を韓国が受け入れたことを非難し、「強く反対する。言うまでもなく、事務所とその職員は(断固たる措置の)標的からは除外されない」との声明を北朝鮮の朝鮮中央通信(Korean Central News AgencyKCNA)に発表した。

 さらに声明は、具体的な措置については言及しなかったが、ソウルの国連事務所は「反北朝鮮の陰謀を生み出す組織であり、北朝鮮の社会体制を攻撃、転覆させようとしている」と述べた。

 韓国政府は5月、北朝鮮の人権状況を監視するための事務所の設置を受諾。OHCHRは新たな事務所について、北朝鮮における人権侵害の調査の効率を改善し、さらには人権侵害そのものを減少させられる可能性も期待している。(c)AFP