【6月9日 AFP】パキスタン軍は9日、南部カラチ(Karachi)のジンナー国際空港(Jinnah International Airport)で前夜から続いていた武装勢力との戦闘が終結したと発表した。

 約12時間続いた戦闘の後、パキスタンの準軍組織「レンジャー(Rangers)」の報道官は記者たちに「攻撃は終わった。空港内からすべての武装勢力を一掃した。正午(日本時間午後4時)には民間航空局に空港を引き渡す」と語った。この襲撃による最終的な死者の数は、武装勢力側の10人を含め28人となった。

 自爆攻撃用のベストや手投げ弾、ロケットランチャーで武装したグループは、8日夜から9日未明にかけて空港を襲撃。9日朝に当局は一度、武装勢力の10人全員を殺害し事態は収拾したと発表したが、数時間後に空港内で再び銃声が聞こえ、治安部隊が軍事作戦を再開した。

 今回の攻撃については、イスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(Tehreek-e-Taliban PakistanTTP)が、昨年11月に最高指導者だったハキムラ・メスード(Hakimullah Mehsud)司令官が米軍の無人機に殺害されたことに対する報復だと声明を発表している。また「これはまだ始まりにすぎない。パキスタン軍の空爆に倒れた何百という無実の女性や子どもたちの死に対する復讐もしなければならない」と述べている。(c)AFP