【6月9日 AFP】8日夜に武装勢力に襲撃されたパキスタン南部カラチ(Karachi)のジンナー国際空港(Jinnah International Airport)で9日、治安当局の鎮圧宣言から数時間後に再び銃撃が始まり、治安部隊が軍事作戦の再開を発表した。また、イスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(Tehreek-e-Taliban PakistanTTP)」が犯行声明を出した。

 パキスタンの準軍組織「レンジャー(Rangers)」の発表によると「作戦を再開し、部隊の増派を要請した」という。新たな銃撃戦により警官1人が負傷した。現場のAFP特派員は、空港の中から銃声が聞こえ、レンジャーや特殊部隊が空港内に急行したと伝えている。

 一方、TTPの報道官は9日、ジンナー国際空港襲撃についてAFPの取材に、昨年11月に米軍の無人機攻撃でハキムラ・メスード(Hakimullah Mehsud)司令官が殺害されたことに対する報復だと主張した。

 ジンナー国際空港に対する最初の攻撃は8日夜から9日明け方まで続き、軍は武装勢力10人を全員殺害したと発表していた。自爆攻撃用のベストや手投げ弾、ロケットランチャーで武装した集団による攻撃は、パキスタンの大都市で過去数年に起きた襲撃の中で最も大胆で、警備員や空港職員など14人が犠牲となっている。(c)AFP