アルゼンチンがW杯前に政治的横断幕、フォークランド問題で火種
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【6月8日 AFP】サッカー国際親善試合は7日、アルゼンチンのラプラタ(La Plata)で行われ、アルゼンチンが2-0でスロベニアに勝利したが、W杯ブラジル大会(2014 World Cup)開幕前に、イングランドとの間にある英領フォークランド諸島(Falkland Islands)の領有権問題を再燃させた。
アルゼンチンは前半11分にリカルド・アルバレス(Ricardo Alvarez)のゴールで先制すると、後半30分にはリオネル・メッシ(Lionel Messi)が追加点を挙げ、ブラジルに向かう前に行われた壮行試合を勝利で飾った。
しかし、アルゼンチンの選手たちは試合開始前に約5万2000人の観衆の前で「マルビナス諸島(Islas Malvinas、中南米でのフォークランド諸島の呼称)はアルゼンチンの領土」という政治的メッセージを示した横断幕を掲げ、英国側の眉を吊り上げさせた。
横断幕はアルゼンチンの試合で定期的に掲げられているが、W杯ブラジル大会では政治的なメッセージを示す行為は禁止されている。
しかし、W杯本大会開幕が迫るなかでのアルゼンチンの今回の行為は、イングランドとの間に新たな火種をまいたことになる。
南大西洋にある諸島は1833年以降、英国が実効支配をし続けているが、アルゼンチンは領有権を主張し、奪還に動いた1982年には短期間ながらも激しい戦争に発展していた。(c)AFP