【6月8日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2014)は7日、女子シングルス決勝が行われ、大会第7シードのマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)が6-4、6-7、6-4で第4シードのシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)を下し、2年ぶり2度目の優勝を果たした。

 女子シングルス決勝がフルセットにもつれ込むのは13年ぶりのことで、史上2番目に長い試合になった。

 27歳のシャラポワが四大大会(グランドスラム)を制するのは通算5度目で、マルチナ・ヒンギス(Martina Hingis、スイス)の記録に並んだと同時に、2004年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)で初優勝を飾ってから10年目の節目の年に獲得したタイトルになった。

 2012年の全仏オープン(French Open 2012)で優勝し生涯グランドスラムを達成したシャラポワは、昨年大会(French Open 2013)決勝で惜しくもセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)に敗れ準優勝に終わった。しかし、今大会を制したシャラポワは、生涯獲得賞金でセレーナに次ぐ2位に浮上することが決まっている。

 第2セットで5-3とリードを奪い、タイトルまであと一歩に迫ったシャラポワだが、タイブレークにもつれ込む接戦でこれを落とすと、最終セットを取り返すため全身全霊をささげることになった。

 シャラポワは、「今までで一番厳しいグランドスラムだった」と試合を振り返った。

「27歳で再び全仏オープンで優勝を飾ることができるなんて、他のグランドスラム以上に信じられません」

 ここ1年半で頭角を現し、優勝候補ともいわれたハレプにとって唯一の救いは、自身最高となる世界ランク3位への浮上が決まっていることだろう。

 ハレプが決勝までの全6試合をすべてストレートで勝利していた一方、シャラポワは、決勝までの3試合ですべて第1セットを落としており、フルセットの末に逆転勝利を収めてきた。

 それでも、最後はシャラポワの経験値の高さがものを言った。グランドスラム通算9度目のファイナリストになったシャラポワに対し、22歳のハレプは今大会で初めての決勝を経験している。

 また、188センチの長身を誇るシャラポワに対し、ハレプは168センチと、身長でもシャラポワが勝った。(c)AFP/Allan KELLY