【6月5日 AFP】サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)の開幕を8日後に控えたブラジル・サンパウロ(Sao Paulo)で4日、地下鉄職員らが無期限ストの実施を宣言した。

 労働組合の広報担当者はAFPに対し、16.5%の賃上げを求める交渉が決裂したため、5日午前0時(日本時間同日正午)からストに突入することを決定したと明らかにした。

 ストが実施されれば、1日当たり約450万人の地下鉄利用者に影響を及ぼすことになる。同国経済の中心であり、人口およそ2000万人を擁するサンパウロの交通が混乱に陥る可能性が懸念される。同市では先月にも、バス運転手らが2日間にわたってストを行ったことで交通が混乱。利用者ら100万人以上に影響が出た。

 一方、同市内では4日、W杯開催に反対するデモを主導してきた団体の1つ、「ホームレス労働者運動(Movimento dos Trabalhadores Sem TetoMTST)」が、12日にW杯開幕戦が行われるアレーナ・デ・サンパウロ(Arena de Sao Paulo)周辺でデモ行進を行い、約4000人が参加するなど、W杯開幕を目前に抗議運動の勢いが強まっている。(c)AFP