【6月4日 AFP】米自動車大手フォード・モーター(Ford Motor)は3日、台北(Taipei)で開かれたアジア最大のコンピューター見本市「COMPUTEX」で、音声コントロールや自動衝突回避機能を搭載した、新型のマスタング(Mustang)を出展した。

 フォードが「これまでで最もスマートな(賢い)マスタング」と銘打つこのモデルは、アジア・太平洋地域では2015年に発売予定。携帯電話のアプリと連動し、音声でコントロールができる仕組みだ。この「AppLink」と呼ばれる技術は中国、オーストラリア、インドでは今年すでに導入されており、15年には台湾、ニュージーランド、タイでも利用可能となる予定だ。

 このマスタングはまた、前の車との距離を十分に保つために速度が自動的に調整されるほか、衝突が予測される場合には、ブレーキの強さが高められるという。

 1964年に初代モデルが発表されたマスタング。当初、その高いカスタマイズ性も話題となり、アメリカの若者にとってはクールの代名詞となった。

 しかしこのスマートモデルでは、最高速度やオーディオの音量に制限を設けることが可能で、親にとっては「反抗的な十代の若者」の行動を抑えることのできるフィーチャーとなっている。

 それでも、アジア・太平洋地域での製品開発部門幹部、トレバー・ワージントン(Trevor Worthington)氏は、マスタングはドライバーの「心に響く車」であり続けるとしながら「音楽やラジオを聞くことから、競技向けのセッティング、あらゆるドライブコンディションへの対応まで、運転に関するすべての面で質を高めるもの」とそのスマートなポテンシャルについて説明した。(c)AFP