アップルが新OS発表、健康や住宅管理機能も
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【6月3日 AFP】米アップル(Apple)は開発者向けの年次会議で2日、新しい基本ソフト「Yosemite」と「iOS 8」を発表した。これらのソフトを通じ、端末間でのシームレスなサービスを提供できるようになるという。
次世代OS「Yosemite」とモバイル端末向け「iOS 8」の発表は、開発者ら約6000人が集まった会場で行われた。
同社のティム・クック(Tim Cook)最高経営責任者(CEO)は、この日の基調演説で、ひとつの端末で始めた作業を別の端末で継続することが容易になる、「業界初のシームレスなサービス」と胸を張った。
会議では、健康管理ソフト「HealthKit」や、スマートホーム実現に向けた家電管理機能「HomeKit」も併せて発表。さらに、これまでのObjective Cよりも高速で安全かつインタラクティブなプログラミング言語「Swift」も発表した。
アップルはまた、先ごろ導入された指紋認証システム「Touch ID」をサードパーティーのアプリにも開放。さらに多くのプログラムでのセキュリティー機能を提供する。
「HealthKit」は、活動や睡眠を監視する機器のデータを集約する。これらの情報は、複数の端末で総合的に管理することが可能となるとされ、病気の兆候を監視し、必要に応じて医療機関に連絡することも可能だという。
「HomeKit」は、玄関の施錠や照明、暖房機器、防犯システムといった家電をネット接続し、アップル端末から集中制御する機能だ。
新OSでは、モバイル端末アプリでのグラフィックスおよびスピードを強化。また、ひとつの端末で始めた作業を別の端末に自動的に移すことを可能とする機能「Continuity」を搭載しているという。
さらにクレイグ・フェデリギ(Craig Federighi)上級副社長が、メッセージや音声通話を端末間で「受け渡し」できる機能を披露。ヒップホップアーティストで企業家のドクター・ドレー(Dr. Dre)氏とともにデモンストレーションを行った。同氏は、アップルが先ごろ買収した、「ビーツ・エレクトロニクス(Beats Electronics)」の共同設立者だ。買収総額は約30億ドル(約3073億円)に上るとされている。
次世代OSは、今年中に提供される予定。(c)AFP/Glenn Chapman