【6月3日 AFP】スウェーデン南西部イエーテボリ(Gothenburg)郊外で2日、ヘラジカが突然、窓ガラスを突き破って学校の教室に飛び込み、生徒たちが逃げ惑うという騒ぎがあった。

 教室の中に飛び込んでしまったヘラジカはパニック状態に陥り、出口を求めて猛然と暴れまわった。

 現場に駆け付けた警察官らが生徒たちの安全を確保し、生徒たちにけがはなかった。校長によると生徒たちにはカウンセリングが行われたという。

 ヘラジカは窓から教室に飛び込む際に割ったガラスで重傷を負ったため、安楽死させられた。

 スウェーデンで「森の王」とも呼ばれるヘラジカは、巨大な野生動物で屈強な肩と丸みを帯びた角が特徴だ。体重は500キロになることもあり、しばしば交通事故の原因ともなる。

 スウェーデンの野生動物事故当局によると、同国では今年に入ってからヘラジカ絡みの交通事故が1724件も発生している。

 スウェーデン狩猟協会によれば、国内に生息するヘラジカの個体数は夏季が30万~40万頭だが、冬季の狩猟シーズンになると頭数は減少する。(c)AFP