超高画質「4K」試験放送スタート
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【6月2日 AFP】主要放送局やテレビメーカー、通信事業者などからなる「次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)」は、フルハイビジョンの4倍の解像度の「4K」テレビの試験放送を2日開始した。
「4K」テレビは超高画質だが価格が高く、商業ベースでの販売はこれまでのところ限られている。
上川陽子(Yoko Kamikawa)総務副大臣は試験放送開始に際し「全国をカバーする衛星放送によって4Kの放送が視聴可能となるのは世界で初めてだとうかがった。大変素晴らしいことだと思う。2016年までに4Kの本放送の実現、8Kの試験放送の開始を目標に取り組みを進めていく」と述べた。
NHKがすでに開発している8K技術の解像度は、4Kのさらに4倍で、現在のフルハイビジョンと比べれば16倍にもなる。日本は2020年の東京五輪までに8Kを発表したい方針だ。
NexTV-F名誉会長の渡辺捷昭(Katsuaki Watanabe)氏は「(4K、8Kなど)新たな技術を活用した映像サービスについて、それぞれの国々がトライアルやサービスの導入を加速している状況。わが国の産業界はこうした厳しい環境の中でしっかりと勝ち残っていかなければならないと思う」と語った。
民間放送事業者は、4K番組の制作や放送に必要とされる巨額の投資に慎重だとされている。しかし、業績不振に苦しむ家電メーカーは4Kテレビの販売に望みをかけている。
ソニー(Sony)の平井一夫(Kazuo Hirai)社長兼CEOは前月、4Kテレビの売り上げ推移が好調であると発表し、安価モデルよりも利益率が良く、同社の不採算部門であるテレビ部門を救う道になると期待感を示した。(c)AFP