【6月2日 AFP】フランスの伝説的な海洋学者、故ジャックイブ・クストー(Jacques-Yves Cousteau)氏の孫が1日、米フロリダ(Florida)州沖で、祖父がもつ海中滞在最長記録の更新をかけ、31日間の「海中生活」挑戦を開始した。

 ファビアン・クストー(Fabien Cousteau)氏(46)率いる3人のチームは、フロリダ・キーラーゴ(Key Largo)沖に潜り、水深20メートルの海中に設置されたバス1台程度の大きさの海中研究施設「アクエリアス(Aquarius)」に入ると、1日正午(日本時間2日午前1時)少し前に「ミッション31、スプラッシュ・ダウン!」とマイクロブログのツイッター(Twitter)で挑戦開始を宣言した。

 クストー氏は、1997年に死去した祖父が半世紀前にアフリカとアラビア半島を隔てる紅海(Red Sea)で打ち立てた30日間の海中滞在記録の更新を狙っている。「ミッション31」という実験名も、祖父より1日多い31日間の海中滞在を目指して付けられたものだ。

 クストー氏ら研究チームは、7月2日までのアクエリアス滞在中、ドキュメンタリー映画の制作に臨む。また、海洋生物の生態や、海洋汚染のサンゴ礁への影響、水中での長期滞在が人体におよぼす影響などを調査する。

 研究者たちは午後10時まで1日あたり12時間の潜水活動が可能で、毎日8時間を休息にあてる予定という。

 クストー氏らの海中生活の様子は、ミッションの公式ウェブサイト(www.mission-31.com)でライブ中継されている。(c)AFP