【6月2日 AFP】離婚率、家庭内の不和、外食する習慣などは、子どもの肥満率に影響を及ぼすことを示唆する複数の研究結果が、5月30日にブルガリアの首都ソフィア(Sofia)で開かれた欧州肥満症会議(European Congress on Obesity)で発表された。

 ノルウェーの研究チームが行った研究では、家族構成の変化が子どもの体重に影響を与える可能性があることが明らかになった。

 ノルウェーの小学3年生3166人の身長、体重、胴囲を測定し、測定データを両親の婚姻関係と比較対照する調査を行った結果、離婚した両親の子どもは、離婚していない両親の子どもに比べて過体重になる確率が1.54倍高くなると研究チームは結論付けた。

 別のノルウェーの研究チームが欧州8か国の子ども7915人を対象に行った調査では、両親と一緒に朝食や夕食を取る子どもは、そうでない子どもより過体重になる確率が低いことが示唆された。

 両親と一緒に朝食を取る回数が1週間に5~7回の子どもは、1週間に2~4回以下の子どもに比べて、過体重になる確率が40%低いと研究チームは結論付けている。

 また、両親と一緒に夕食を取る回数が1週間に5~7回の子どもは、回数がそれより少ない子どもに比べて、過体重になる確率が30%低いという。

 一方、昼食は傾向が異なり、日常的に両親と一緒に昼食を取っている子どもは、肥満になる確率が20%高いことをデータは示している。

 また、デンマークの研究チームが行った別の研究では、食事時間前後に家庭内で言い争いが起きることは、2歳から6歳の子どもが好き嫌いをすることとの間に高い関連性があることが示された。子どもが特定の食べ物を食べたがらないのは、その食べ物を自身の親の口論に関連付けているからだという。(c)AFP