反政府デモから1年、トルコ各地で大規模デモ 催涙ガスや放水も
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【6月1日 AFP】トルコの首都アンカラ(Ankara)とイスタンブール(Istanbul)で31日、昨年の反政府デモから1年になるのに合わせて抗議デモが行われ、集まった数百人規模のデモ隊に対し警官隊が催涙ガスと放水車を使用した。
現地のAFP記者によると、昨年8人が死亡、数千人が負傷する暴動が発生したイスタンブールのタクシム広場(Taksim Square)近くで、警官隊とデモ隊が衝突。デモ隊は、「タクシム(広場)はあちこちにある。抵抗勢力はあちこちにいる」と叫んでいたという。
首都アンカラでも、花火を投げつけるなどしたおよそ1000人のデモ隊を排除するため、治安部隊が催涙ガスと放水車を使用した。
これに先立ち、トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)首相は、抗議デモを阻止するために、当局は「必要なことはすべて」行うと警告していた。
同大統領は、イスタンブールで行われた集会に参加した数千人の支持者らを前に、「国民全員に告ぐ。騙されてはいけない。それは環境保護団体の運動ではない。そこに誠実さはない」と述べ、「参加すれば、強制排除を指示されている治安部隊が、AからZまで必要なことはすべて行うだろう」と警告した。
■海外メディアに対する圧力も
イスタンブールでは、タクシム広場周辺やその他の場所の警備が強化され、およそ2万5000人の警官が配備された。タクシム広場に通じる道路は閉鎖され、公共交通機関は運行が縮小された。
タクシム広場周辺の緊張が高まる中、海外メディアに対する圧力も強まった。米CNNテレビの取材班は、同広場で生中継をしていたところを警察に阻止され、一時的に拘束された。
CNNのアイバン・ワトソン(Ivan Watson)記者は、マイクロブログのツイッター(Twitter)で、「CNN取材班は、30分後にトルコ警察から釈放された。拘束中に私に膝蹴りした警官について、別の警官が謝罪した」とつぶやいた。
当局は、すでに65人が逮捕されたと発表している。(c)AFP/Philippe ALFROY