【6月1日 AFP】エストニアでは毎春、1万匹以上のカエルがボランティアの手を借りて交通量の多い道路を横断し、無事産卵している――ボランティアを組織している関係者らが29日、AFPに語った。

 厳寒の冬が去って春が来ると、冬眠から覚め、産卵のため繁殖地に向かうカエルの群れが道路に現れる。

 非政府組織(NGO)「タリンのカエル(Tallinn's Frog)」の生物学者、ピレット・パッペル(Piret Pappel)氏は、この時期に多数のカエルが道路で車にひかれる問題が発生することから「われわれ人間の助けが必要だ」と語っている。

 また、エストニア自然基金(Estonian Fund for Nature)のマリリース・タゴ(Mariliis Tago)氏は、「1万5677匹のカエルを、道路の向こう側や産卵地の近くにバケツで無事運んだ」と付け加えた。

 カエルの体長は8~11センチ。ボランティアの数はなんと200人ほどで、カエルの道路横断が確認されている国内79か所に捕獲網を仕掛けているという。(c)AFP