【5月30日 AFP】トルコの憲法裁判所は29日、同国政府が動画投稿サイトのユーチューブ(YouTube)を全面遮断した措置について、個人の権利と自由の侵害にあたり違憲だとの判断を下した。

 トルコ政府は3月27日、政府や軍、情報当局の高官らが出席した会議の音声ファイルがユーチューブに流出し広まったことから、ユーチューブを遮断していた。この会議では、内戦中のシリアに対する軍事行動の可能性が検討されていたという。

 首相官邸筋によると、この遮断措置は権利の侵害にあたるとして、複数の個人が憲法裁判所に不服申し立てを行っていた。

 トルコ政府によるユーチューブ遮断措置をめぐっては先月、首都アンカラ(Ankara)の裁判所が全面遮断は人権侵害だとの判断を下したが、政府は遮断続行を宣言していた。

 ユーチューブ遮断に先立ちトルコ政府は、レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)首相と側近らの汚職関与をうかがわせる音声ファイルが拡散されたマイクロブログのツイッター(Twitter)を遮断したが、憲法裁判所の違憲判断を受けて2週間後に解除している。(c)AFP/Fulya OZERKAN