中国大使館前の通り「劉暁波氏の名に改称を」、米議員ら要請
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【5月30日 AFP】中国当局が民主化運動を武力弾圧し多数の死者が出た「天安門事件」の発生から来月25年を迎えるのを前に、超党派の米上院議員グループが29日、首都ワシントン(Washington D.C.)にある中国大使館前の通りの名称を、ノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞した中国の反体制派作家、劉暁波(Liu Xiaobo)氏にちなんで改称するよう要請した。
中国当局が天安門事件に関するあらゆる言及を徹底的に検閲する中、米議員たちは通りの一部でも改称することによって、中国の人権活動家らを勇気づけることになると主張している。
ナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)民主党院内総務を含む議員らはビンセント・グレイ(Vincent Gray)・ワシントン市長に宛てた書簡の中で「このささやかな行為は、中国で基本的人権と議会制民主主義を切望している人たちに必ず希望を与え、彼らを抑圧している者たちに誤った歴史に属していることを思い知らせるだろう」と述べた。
劉氏は天安門事件への関与によって投獄され、2009年には中国の政治改革を求める「08憲章」を起草、流布したとして、国家政権転覆扇動罪で懲役11年の実刑判決を受けた。翌10年にノーベル平和賞を受賞した際には、中国政府からの激しい反発を呼んだ。(c)AFP