【5月29日 AFP】オーストラリア・シドニー(Sydney)で28日、フランスのゲームソフト大手ユービーアイソフト(Ubisoft)が豪デジタルメディア「ninemsn」のシドニーオフィス宛てに送った荷物が爆弾と間違われ、警察の爆発物処理班が呼ばれる騒動が起きた。ユービーアイソフトは29日、新作ゲームの販売促進戦略だったが、手違いが生じたとして謝罪した。

 ユービーアイソフトの説明によると、同社は最新作のハッキング・アクションゲーム「ウォッチドッグス(Watch Dogs)」の販促戦略として、同ゲームのソフトを黒い金庫に入れ、「ボイスメールをチェックしてください」という注意書きとともにninemsnの記者宛てに送付した。

 ところが、この記者はボイスメールを使っておらず、またninemsnではビデオゲームのレビューは行っていなかった。ninemsnはウェブサイトで、届いたのは「ホテルの客室によくあるものと同じような」金庫だったが、記者の1人が金庫を開けようとしたところ突然ビープ音が鳴り出したと説明した。

 同社が確認したところ、他のメディア企業には金庫が送付されていないことが判明。ニューサウスウェールズ(New South Wales)州警察がシドニー中心部にある同社オフィスに駆け付け、社員は全員、帰宅を命じられた。しかし、警察の処理班が同社オフィスビルの地下で金庫を開けたところ、中には「ウォッチドッグス」のソフトが入っていただけだった。

 ユービーアイソフトは、販促戦略が「計画通りにいかなかった」と説明するとともに、ninemsnに謝罪。今後はこのような騒動を引き起こさないよう、紛らわしい販促行為は慎むと声明で発表した。(c)AFP