【5月26日 AFP】22~25日に投票が行われた欧州連合(EU)の欧州議会(European Parliament)選挙で、ドイツではアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相のキリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)が勝利を確実としたが、社会民主党(SPD)や反ユーロの「ドイツのための選択肢(Alternative for GermanyAfD)」が躍進した。

 EU加盟国のなかで最大の人口を持つドイツは、定数751議席の欧州議会で96議席が割り当てられている。年内に任期が切れる欧州委員会(European Commission)のジョゼ・マヌエル・バローゾ(Jose Manuel Barroso)委員長の後任人事でも大きな発言力を持つ。

 国政レベルでは昨年9月の下院選で圧勝した、メルケル首相が党首を務めるキリスト教民主同盟(CDU)と、バイエルン(Bavarian)州を支持基盤としCDUと統一会派を組む姉妹政党のキリスト教社会同盟(CSU)の欧州議会選での得票率は、公共放送の推計によると35.6%。大勝した昨年の下院選の41.5%には及ばないものの、EU加盟国のなかで唯一、ユーロ危機を乗り切った首脳であるメルケル首相への支持が再度、裏付けられたかたちだ。

 SPDの得票率は27.2%、次いで「緑の党(Greens)」は11%、「ドイツのための選択肢」は6.8%で欧州議会の議席を得るとみられる。(c)AFP/Frank ZELLER