【5月26日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は25日、アフガニスタンを電撃訪問し、2015年以降の同国における駐留米軍部隊の規模について「間もなく」決断する意向を表明した。

 オバマ大統領は24日夜、ホワイトハウス(White House)を抜け出し、消灯した大統領専用機エアフォースワン(Air Force One)に搭乗。アフガニスタンの首都カブール(Kabul)郊外のバグラム米空軍基地(Bagram Air Base)に着陸した。オバマ氏のアフガニスタン訪問は2012年以来で、大統領としては4度目。米国が26日に戦没者追悼記念日を迎えるにあたり、米軍部隊とともに時を過ごし、米国史上最長の戦争であるアフガニスタン戦争で兵士らが払った犠牲に敬意を表した。

 米政府高官によると、米国側はオバマ氏の4時間にわたる同国滞在中にアフガニスタンのハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領との会談を提案したが、実現には至らなかった。ただ、同国を後にしたオバマ氏はエアフォースワンの中からカルザイ大統領と電話会談し、2015年以降の駐留米軍の規模についての決断を公表前にアフガニスタン側に通達することを約束したという。

 オバマ大統領は、米国と北大西洋条約機構(NATO)の戦闘部隊の今年末の撤退後も限定的な部隊駐留を続ける意向を改めて表明。カルザイ大統領が署名を拒否している2014年末以降の駐留米兵の地位に関する「安全保障協定」について、次期アフガン大統領が同意することを期待すると述べた。

 米当局者らは、6月の決選投票で次期大統領の座を争うアブドラ・アブドラ(Abdullah Abdullah)元外相とアシュラフ・ガニ(Ashraf Ghani)元財務相のいずれも当選すれば同協定に署名する可能性が高いとみている。

 またオバマ大統領は今回のアフガニスタン訪問中、同国駐留米軍のジョゼフ・ダンフォード(Joseph Dunford)司令官とジェームズ・カニンガム(James B. Cunningham)駐アフガン米大使に対し、同国の治安部隊の訓練と対テロ作戦を遂行するために残留する米軍部隊の数について「間もなく」発表する意向を伝えた。(c)AFP