【5月23日 AFP】男子テニス界を代表するビッグサーバーとして頭角を現したミロス・ラオニッチ(Milos Raonic、カナダ)は、25日にパリ(Paris)で開幕する全仏オープンテニス(French Open 2014)で、危険なダークホースになるのではないかと予想されている。

 モンテネグロ出身で23歳のラオニッチは、イタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2014)準決勝でノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)と対戦し、フルセットの激戦の末に敗れたが、予測できないサーブにひどく苦しめられたとジョコビッチは語っている。

 四大大会(グランドスラム)通算6度の優勝を誇るジョコビッチは、ラオニッチを6-7、7-6、6-3で下したあと、決勝でラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)を破っているが、「こんなにリターンで手の施しようがなかったことがあったか思い出せない。セカンドサーブですらそうだった」と語った。

 国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup)に、カナダ代表の選手と監督の両方で参戦した経験を持つロバート・ベタウァー(Robert Bettauer)氏は、冷静で穏やか、そして自信に満ちた世界ランク9位のラオニッチが、歴史に残るビッグサーバーになるはずだと信じている。

 ベタウァー氏はAFPに対し、「彼のサーブは、間違いなく史上最高だといえる要素を兼ね備えている。196センチの長身から繰り出される、安定した球の力強さ、コース、スピン、種類、そして軌道をみてみると、ファーストサーブとセカンドサーブともに質が高い」と語った。

「彼のキャリアでそれがどう生かされ、どのような結果をもたらすかがこれを証明することになるだろうが、彼は最高に自信に満ちたサーバーだよ」