シリア、政府軍がアレッポの刑務所を反体制派から奪回
このニュースをシェア
【5月22日 AFP】シリア北部アレッポ(Aleppo)で、反体制派の武装グループが1年以上占拠していた中央刑務所を政府軍が激しい戦闘の末、奪回した。シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)が22日、伝えた。
シリア人権監視団によると、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系の「アルヌスラ戦線(Al-Nusra Front)」やイスラム系武装勢力に占拠されていたアレッポ中央刑務所を、政府軍と政府支持派の戦闘員らが奪回した。
同監視団のアブドル・ラーマン(Abdel Rahman)代表は、刑務所の敷地内に政府軍側の戦車や装甲車が侵攻し、点在する各施設の中から次々と奪回を祝う銃声が聞こえたとAFPに語った。
この刑務所を政府軍が掌握したことにより、反体制派側は掌握しているアレッポの一部地域とトルコ国境の間の物資供給路を断たれることになるという。
20日から続いた戦闘では、反体制派側の少なくとも50人が死亡した。人数は不明だが政権側の戦闘員にも死者が出ているという。
反体制派の武装グループは、悲惨な状況に置かれていると報告されていた収容者3500人の解放をめざし、2013年4月以降、中央刑務所を繰り返し襲撃。これに刑務所内の政府軍が応戦する攻防が1年近く続いていたが今年2月、反体制派側が広大な刑務所内の各施設を掌握していた。(c)AFP