マレーシア機失踪、陰謀説が再浮上
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【5月21日 AFP】乗客乗員239人を乗せたまま3月8日に消息を絶ったマレーシア航空(Malaysia Airlines)MH370便に関して、捜索による手掛かりがほとんどつかめない中、再び陰謀説が浮上している。
MH370便の消息に関する憶測は、マレーシア政府が3月下旬、同機は何らかの理由でインド洋(Indian Ocean)に墜落したとみられると発表して以降、影をひそめていた。しかし、国際的な捜索活動で何の痕跡も発見できていないことから、隕石の衝突からアフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)によるハイジャックまで諸説復活している。
■「CIAによる遠隔操作」説、マハティール元首相が支持
中でも、マレーシアで現在も大きな影響力を持つマハティール・モハマド(Mahathir Mohamad)元首相(88)は18日、ブログへの投稿で、MH370便と同型の米国製ボーイング(Boeing)777型機には遠隔操作を可能にする機能が搭載されているというインターネット上の噂に同調し、同機はテロリストにハイジャックされた後、米中央情報局(CIA)が制御を試みたのかもしれないと述べた。
マハティール氏は、現在も同機は「どこかにいる可能性があり(その場合は)おそらくマレーシア機のロゴは外されている」との説も展開し「誰かが直接、もしくは遠隔で同機の制御を掌握する装置を起動させたため、MH370便の機長が機体のコントロールを失ったということはあり得ないだろうか」と記した。
さらに反欧米的な物言いで知られるマハティール氏は「誰かが何かを隠している。マレーシア航空やマレーシア政府が非難されるのはフェアじゃない。メディアは何かの理由があって、ボーイングやCIAが関与していることは書かないだろう」と続けた。
米大使館はマハティール氏の発言以前にいかなる関与も否定している。