【5月21日 AFP】ロシア出身の作曲家、セルゲイ・ラフマニノフ(Sergei Rachmaninov、1873-1943)の最高傑作の一つに数えられる「交響曲第2番」の手書きの楽譜が20日、英ロンドン(London)のオークションで120万ポンド(約2億円)で落札された。

 オークションを主催した競売大手サザビーズ(Sotheby's)によると、320ページに及ぶこの楽譜は、1908年にサンクトペテルブルク(St Petersburg)で行われた初演の後、紛失したと考えられていたが、2004年に個人コレクションの中から見つかった。ラフマニノフの手書きによる同曲の楽譜で唯一現存するもので、2005年からロンドンの大英図書館(British Library)で展示されていた。

 ホ短調のこの交響曲は、ラフマニノフのいとこが企画した演奏会のためにドイツのドレスデン(Dresden)で作曲された。

 黒のインクでびっしりと音符が書き込まれた楽譜は当初、2004年に競売にかけられる予定だった。しかしラフマニノフの子孫が、楽譜の正当な所有権は自分たちにあると主張して競売の中止を求めた。両者は2005年に合意に達した。(c)AFP