【5月18日 AFP】北朝鮮の朝鮮中央通信(Korean Central News AgencyKCNA)は18日、平壌(Pyongyang)市内のアパートの建設現場で13日、「想像もできない」事故が発生したと報じた。死傷者の人数は伝えていない。韓国当局者は、既に100世帯近くが入居していた23階建てのアパートが倒壊したと明らかにした。

 KCNAは、当局による建設の監督が「無責任」だったことが事故を招いたとした上で、生存者の捜索や負傷者の手当てといった緊急対応が「集中的に」行われたと伝えた。死者数や倒壊原因には言及していないものの、平壌市民らが「非常にショックを受けた」としている。

 KCNAは複数の北朝鮮高官の長い謝罪も伝えた。国防委員会の崔保一(チェ・ブイル、Choe Pu-Il)人民保安部長は「人民の声明と財産に危険を与えうる要因を発見せず、徹底的な対策を怠り、想像もできない事故を引き起こしたことを反省している」という。北朝鮮がこうした事故を明らかにし、KCNAが高官の謝罪を報じるのは極めて異例だ。

 ある匿名の韓国当局者はAFPに対し、韓国政府は今回の事故を承知していると述べた上で、「正式に完工する前の新築アパートに住民が入居するのは、北朝鮮では珍しいことではない」と指摘。その上で、倒壊したアパートには92世帯が入居していたとの認識を示し、最終的な死者数は「相当数」に上るだろうと述べた。(c)AFP