【5月17日 AFP】米ニュージャージー(New Jersey)州カムデン(Camden)で12日夜から行方不明だとして警察に届けが出されていた女性(41)を生き埋めにして殺害したとして、男2人が逮捕、起訴された。16日に公開された裁判所の文書で明らかになった。

 15日に起訴された2人のうち、造園業者のカルロス・アリセア・アントネッティ(Carlos Alicea-Antonetti)被告(36)は、被害者で2児の母であるファティマ・ペレス(Fatima Perez)さんと知り合いだった。

 カムデンの警察当局によると、ペレスさんは12日、車を購入するため現金8000ドル(約81万円)を持って外出。その際、アリセア・アントネッティ被告が車でペレスさんを送っていく約束をしていた。

 裁判所の文書によれば、アリセア・アントネッティ被告は警察の取り調べに対し、「車内でけんかになり、ペレスさんは車から落ちた」と説明した。しかし、途中で合流することになっていた同被告の従業員、ラモン・オーティーズ(Ramon Ortiz)被告(57)を乗せるために車を止めたところ、ペレスさんは再び車に乗り込んできたという。

 その後の出来事について被告2人の供述には食い違いがあるものの、いずれもカムデンの南のモンロー・タウンシップ(Monroe Township)に近い雑木林でオーティズ被告が地面に穴を掘り、ペレスさんを生き埋めにしたことを認めている。2人はペレスさんを縛り、目と口に粘着テープを貼って車から降ろした。

 警察は14日、オーティズ被告の証言からペレスさんの遺体を発見した。検視の結果、窒息死だったことが確認された。

 アリセア・アントネッティ被告は逮捕時、7000ドル(約71万円)近い現金を所持していたという。

 両被告は勾留され、それぞれ500万ドル(約5億760万円)の保釈金が設定された。人口およそ7万7000人のカムデンは、米国で最も貧しく、最も暴力事件が多い都市の1つ。(c)AFP