うつ病、若者の疾患と障害の最大要因 WHO報告
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【5月15日 AFP】世界保健機関(World Health Organization、WHO)は14日、うつ病が若者の疾患と障害における最大の要因であるとの報告書を発表した。報告書によると、若者の死因では自殺が3番目に多いという。
WHOは、10~19歳の各国の若者との直接面談および多くの調査論文をもとに報告書をまとめた。WHOの家族・女性・子どもの健康事務局のフラビア・ブストレオ(Flavia Bustreo)事務局補は「世界は若者の健康に対して十分な注意を払っていない」とのコメントを発表した。
一部の研究で、精神疾患を発症する人の約半数が14歳までに最初の症状を示すと指摘されたことを受け、報告書には「メンタルヘルスの問題がある若者に必要なケアを与えることができれば、死亡や、その後の人生を通じた苦しみを予防することができる」と記された。
■死因トップ3は交通事故、エイズ、自殺
報告書はたばこやアルコール、薬物、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、メンタルヘルス、栄養、性と生殖の健康、暴力など、多岐にわたる問題を調査した。若者の疾患と障害の要因として、うつ病に次いで2番目に多かったのは交通事故だった。
また報告書によると、2012年に死亡した若者は全世界で推計130万人。死因のトップ3は交通事故、後天性免疫不全症候群(エイズ、HIV/AIDS)、自殺だった。
交通事故による死亡の確率では、少年が少女の約3倍高かった。一方、少女で最も高い死因は自殺で、出産に伴う合併症がそれに続いた。HIVによる死者数は若者の間で増加しており、アフリカでは他の全ての年齢集団でHIV関連死が減少しているにもかかわらず、若者だけ増加していた。(c)AFP