【5月14日 AFP】日本人初の国際宇宙ステーション(International Space StationISS)船長を務めた若田光一(Koichi Wakata)さんら3人の宇宙飛行士が日本時間14日午前10時59分、ロシアのソユーズ(Soyuz)宇宙船で地球に帰還した。

 半年間のISS滞在を終えて地球に帰還したのは若田さん、ロシア宇宙庁(Roscosmos、ロスコスモス)のミハイル・チューリン(Mikhail Tyurin)飛行士、米航空宇宙局(NASA)のリック・マストラキオ(Rick Mastracchio)飛行士の3人。ソユーズはカザフスタンの草原地帯に着地した。

 宇宙飛行士の帰還は、3月半ばのロシアによるクリミア(Crimea)半島の編入や今も続くウクライナ危機をめぐりロシアと欧米の関係が悪化して以降、初めて。

 NASAは4月、ロシアの対ウクライナ政策をめぐり、ロシアとの宇宙協力をISSを除き削減する方針を発表。ISSでの活動については従来通りの関係であることを強調した。

 これに対する報復か、ロシアのドミトリー・ロゴジン(Dmitry Rogozin)副首相は13日、2020年以降もISSを運用する予定はロシアにはないと表明した。NASAは1月、米国がISSの運用期間を2024年まで延長したことを発表していた。だがISSの運用は、現在ISSと地球の間の宇宙飛行士の輸送を一手に引き受けているロシアに依存している。

 若田さんは13日の業務引き継げの際に、ISSに残る飛行士3人に感謝を述べ、NASAのスティーブン・スワンソン(Steven Swanson)飛行士に船長業務を正式に引き継いだ。(c)AFP