【5月13日 AFP】インドで5週間にわたって行われてきた総選挙の投票が12日、終了した。過去最多の5億5100万人が投票したとみられる。出口調査によると、ヒンズー至上主義のナレンドラ・モディ(Narendra Modi)氏を首相候補とする右派のインド人民党(Bharatiya Janata PartyBJP)政権が誕生する公算が高まっている。

 41選挙区で行われた最終投票は、同日午後6時(日本時間同9時30分)に締め切られた。その直後に発表された5つの出口調査のうち4つで、モディ氏のBJPが辛うじて過半数の議席を確保するという予測が示された。

 これは、BJPおよび同党と連合する政党が勝利し、左派の与党・国民会議派(Nationalist Congress PartyNCP)とその指導部をなすガンジー家は屈辱的と敗北を喫するという、投票が始まった4月7日以前の予想とも合致している。

 この予想が現実のものとなれば、国民会議派にとっては過去最悪の結果となり、同家の御曹司で今回初めて全国規模の選挙戦を主導したラフル・ガンジー(Rahul Gandhi)氏(43)は有権者から痛烈な批判を受けた格好となる。

 モディ氏が停滞する経済の起爆剤になってくれるのではという期待から、株式市場も記録的な高値での取引となったが、一部の識者らは2004年と2009年の総選挙で予想が外れたことを指摘して早計な判断を戒めている。これに関連して国民会議派の広報担当者は記者団に対し、同党は「いかなる出口調査に関する議論にも加わらないと決めていた」と述べた。

 一斉開票は16日に行われる。

■過去最高の投票率

 最後の投票が締め切られた直後、選挙管理委員会はこの世界最大といわれた選挙の投票総数を発表。それによると、投票者数は前回2009年時より1億3000万人多い5億5100万人に上り、投票率も66.38%と過去最高を記録したという。

 一般的に高い投票率は野党優勢を意味し、有権者が変化を強く求めていることを示す場合が多い。(c)AFP/Adam PLOWRIGHT, Bhuvan BAGGA