【5月12日 AFP】中国浙江(Zhejiang)省の杭州(Hangzhou)で、ごみ処理場の建設をめぐって住民と警官隊が衝突し負傷者が出た問題で、地元当局は11日、建設工事の延期を約束した。

 国営メディアによると杭州では10日、ごみ処理場の建設に反対する地元住民のデモと警官隊との衝突で、デモ参加者10人、警察官29人が負傷した。ごみ処理場の建設計画は4月に明らかになったもので、環境汚染と健康被害を心配する声が住民の間に広がっていた。

 事態を受け、杭州・余杭(Yuhang)区当局は、「着工前に住民の意見を聞く場を設ける」との声明を発表。「住民の支持を得られなければ、焼却炉の建設は中止する」と約束した。

 中国では30年におよぶ野放図な工業発展のつけが重くのしかかり、環境汚染を懸念する住民たちによる抗議デモが相次いでいる。(c)AFP