【5月11日 AFP】ドイツを訪問したフランソワ・オランド(Francois Hollande)仏大統領とアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)独首相は10日、会談後に共同声明を発表、ウクライナで今月25日に実施予定の大統領選を妨害すれば、ロシアは「相応の結果」に直面することになると警告した。

 欧米各国がウクライナを二分しかねないと懸念する同国東部での「違法な」国民投票を翌日に控え、ロシアに対する外交圧力をさらに強めた形だ。

 ウクライナの大統領選が実施不可能な状況になった場合、欧米各国は景気後退入りしたとみられているロシア経済全般に影響を及ぼし得る制裁を検討しており、今回の警告は、その実施の可能性を改めて示唆したものといえる。

 一方、両首脳は親ロシア派勢力が掌握しているウクライナ東部の各都市で軍事作戦を続行しているウクライナ軍に対し、大統領選までに攻撃を中止するよう呼び掛けた。

 ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は7日に条件付きでウクライナの大統領選を支持する意向を表明しており、欧米寄りのウクライナ暫定政権に軍事作戦の中止を求めたオランド大統領とメルケル首相の声明は、プーチン大統領の主張に同調したものともなった。(c)AFP/Max DELANY with Nicolas MILETITCH in Donetsk