【5月8日 AFP】韓国南西部・珍島(Jindo)沖で旅客船セウォル(Sewol)号が沈没し約300人が死亡・行方不明となった事故で、韓国捜査当局は8日、同船を運航していた清海鎮海運(Chonghaejin Marine)のキム・ハンシク(Kim Han-Sik)代表を業務上過失致死などの疑いで身柄を拘束したと明らかにした。同海運の運航免許も剥奪するという。

 AFPの取材に応じた捜査当局者によると、キム代表には過失致死罪や海事法違反など複数の罪が適用される見通し。キム代表はセウォル号の過積載に関与していたか、または、過積載を知りながら放置していた疑いがもたれている。4月16日の沈没事故は過積載が主な原因だったとみられている。

 一方、海洋水産省は、清海鎮海運の船運航事業を完全に閉鎖する方針だと発表した。

 セウォル号の沈没事故では、これまでに船長と乗員14人、清海鎮海運社員4人が逮捕されている。

 476人を乗せたセウォル号の事故では8日までに269人の死亡が確認されたが、依然として35人の安否が不明なままだ。

 現場海域は潮の流れが速く、捜索を続けるダイバーらは過酷な環境に置かれている。これまでにダイバー1人が死亡したほか、負傷したり体調不良を訴えたりするダイバーも出ている。(c)AFP