イラク各地で砲撃や銃撃、24時間で30人余り死亡
このニュースをシェア
【5月5日 AFP】先月30日に行われた総選挙の票集計が続くイラクでは、3日から4日にかけ各地で砲撃やイスラム教シーア(Shiite)派の巡礼者らに対する銃撃などの暴力事件が相次ぎ、当局によると24時間以内に30人余りが死亡した。
首都バグダッド(Baghdad)西方のファルージャ(Fallujah)市南部では3日夜から4日まで砲撃が続き、地元医師によると11人が死亡、4人が負傷した。砲撃の主体は明らかになっていない。
また首都北方の町バラド(Balad)では3日夜、シーア派巡礼者らを乗せたバス1台が爆弾と銃による攻撃を受け、警察と医師によると11人が死亡、21人が負傷した。
また同じく3日夜には、バグダッド南東のイスラム教スンニ派(Sunni)が多数を占める地域で、自宅で射殺された家族8人の遺体を警察が発見。犯行の動機や容疑者は明らかになっていない。
当局によると4日には、バグダッド市内での銃撃と、同市西部で自動車を狙った爆弾攻撃2人が死亡。北部モスル(Mosul)市では自爆攻撃で兵士1人が死亡した。
総選挙の票集計が続く中で相次ぐ流血の事態について、当局は隣国シリアの内戦を外部要因として挙げているが、アナリストや外交筋はスンニ派アラブ系少数派の中で広まる不満も主な要因の一つだと指摘している。(c)AFP/Salam FARAJ