【5月4日 AFP】マリフアナの販売を合法化することが決まった南米のウルグアイで、販売価格などの詳細が明らかになった。同国政府が行ったこの大胆な社会的試みには、多くの注目が集まっている。

 昨年12月に政府の管理下でのマリフアナの製造と販売を合法化する決定を下したウルグアイは2日、1人当たりの購入可能量やマリフアナの成分、価格についての規則の制定、およびマリフアナの栽培と流通に必要なライセンス発行のための手続きの導入を行った。

 法令は5日に署名され、6日に施行される。

■12月から販売開始

 合法マリフアナの購入は、実際のところ今すぐには不可能だが、今年末までには薬局が政府の監視下で販売を開始することになっている。

 法律によると、消費者は自分でマリフアナの栽培が行える他、愛好家のクラブを通して購入も可能。購入者の条件は、ウルグアイ在住の18歳以上で、当局への登録を済ませた者と規定されている。

 マリフアナ1グラム当たりの販売価格は、20~22ペソ(約90円)。1人につきひと月に40グラムまで購入可能という。

 全国薬物委員会(National Drug Board)は、人口約330万人の同国で、年間18~22トンのマリフアナが消費されていると推測している。

 価格と成分については、同国で売買されている違法ドラッグのほとんどを占める隣国パラグアイ産の大麻に対抗することを念頭に決定されたともみられる。ただ一部では、違法ドラッグに対する需要がなくなることに懐疑的な見方も出ている。(c)AFP/Ana Inés CIBILS