【5月2日 AFP】北朝鮮は今年の春、三十数年ぶりの深刻な干ばつに見舞われ、広い範囲で穀物が被害を受けたと、北朝鮮の国営朝鮮中央通信(Korean Central News AgencyKCNA)が2日、伝えた。

 KCNAによれば、「深刻な干ばつ」は北朝鮮の全土から報告されているという。

 2月半ばから4月末までの平均降水量は23.5ミリメートルと例年の35%ほどで、1982年以来最も少なかった。

「大麦や小麦、ジャガイモなどの春の農作物が被害を受けている」とKCNAは伝え、「水が最も必要な時期に干ばつが起きたため、収穫量は極めて少なくなる見通しだ」と付け加えた。

 北朝鮮は慢性的な食糧不足にあり、干ばつや洪水、管理ミスなどにより状況は悪化している。1990年代の飢饉(ききん)の際には数十万人が死亡したとみられる。(c)AFP