【5月2日 AFP】国際オリンピック委員会(International Olympic CommitteeIOC)は1日、2018年冬季五輪の開催地である韓国の平昌(Pyeongchang)が準備を順調に進めているとしながらも、スポンサー契約や会場建設において、より一層の注意を払うよう求めた。

 2016年夏季五輪の開催地ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)の準備が大幅に遅れていることで、神経をとがらせているIOCだが、平昌の評価は対照的なものだった。

 IOCは韓国で3日間の現地視察を終えたあとに声明を発表し、2018年平昌冬季五輪組織委員会(POCOG)の「仕事の質」を高く評価した。

 IOC調整委員会のグニラ・リンドベリ(Gunilla Lindberg)委員長は、「2013年6月に行われた前回の訪問から、POCOGとその提携企業によって、多くのことが成し遂げられていることを確認できました」とコメントしている。

「2018年大会は正しい方向に進んでいますが、まだ多くの仕事が残っているのも事実です。POCOGと韓国側が、2018年に競技に臨むアスリートのために、素晴らしい大会を開催してくれると確信しています」

 今後6か月の課題として、IOCはマーケティング、会場建設、テスト大会の実施、そして大会開催時のサービスへの重点的な取り組みを挙げている。

 POCOGのキム・ジンソン(Kim Jin-Sun)委員長は、今後の課題を理解したと述べている。

「今年は、われわれにとって大きな分岐点になる。強固な枠組みを作らなければならない。以前から強調しているように、練習する時間はありませんし、試行錯誤する時間もありません」

 キム委員長は、「基本となるスケジュールを合理化して、優先順位を明確にすることで、時間軸に沿ってすべてがスムーズに進むよう取り組みます」と語った。

 平昌は、同じく最終候補地に残っていたドイツのミュンヘン(Munich)やフランスのアヌシー(Annecy)を抑え、2011年のIOC総会で開催地に選ばれた。(c)AFP