【4月29日 AFP】エジプトの古代都市ルクソール(Luxor)近郊にある王家の谷(Valley of the Kings)で、王族のものを含む約50体のミイラが埋葬された共同墓地が発見された。関係当局が28日、発表した。

 エジプト考古省によると、共同墓地には、紀元前1550~1292年にこの地を支配した古代エジプト第18王朝のトトメス3世(Tutmoses III)とトトメス4世(Tutmoses IV)の息子たちをはじめとする王族が埋葬されている可能性が高いという。

 共同墓地では、スイス・バーゼル大学(Basel University)の専門家らを含む考古学者たちによって、木製の棺やマスク、死体の防腐処理の過程で取り除かれた臓器を入れるために使用されたつぼが見つかっている。またミイラのなかには、新生児のものもあったという。

 ムハンマド・イブラヒム(Mohamed Ibrahim)考古相は声明を発表し、つぼに書かれた文字を調査した結果、これまで知られていなかった複数の王女を含む30人以上の名前が特定されたと述べた。

 この共同墓地も、他の多くの場所と同様に、古代に盗掘の被害に遭っている。墓地のある場所は、観光客に人気の王家の谷の最北西部だ。この谷にはツタンカーメン(Tutankhamun)王の墓もある。(c)AFP