【4月26日 AFP】韓国を訪問したバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は26日、朴槿恵(パク・クネ、Park Geun-Hye)大統領と共に訪れた米韓連合軍司令部がある首都ソウル(Seoul)の竜山(Yongsan)基地で演説し、自ら疎外されることを選んでいるとして北朝鮮を批判するとともに、韓国と北朝鮮の境界は「自由のフロンティア」だと指摘した。

 オバマ大統領はさらに、北朝鮮が続けている核兵器の開発は「さらなる孤立に向かう道」だと強調した。

 北朝鮮の国営メディアはこの演説の数時間前、「出入国管理事務所で軽率な行動を取った米国人のミラー・マシュー・トッド(Miller Matthew Todd)氏(24)の身柄を今月10日から拘束している」と報じたが、オバマ大統領の演説はこの件には触れなかった。

 韓国と北朝鮮を隔てる38度線についてオバマ大統領は、「今や国家と国家の間を分ける境界線であると同時に、開かれた社会と閉ざされた社会という異なる世界を対比させるものとして存在している」、「成長を続ける民主主義と、国民の希望や夢を育てるどころか疎外されることを選び、国民を飢えさせている国との境界線だ」と述べた。

 オバマ大統領は「自由も進歩も民主主義も、偶然にもたらされるものではない」と指摘し、「これらは、そのために戦う必要があるものだ。そして常に注意を向け、確実に守らなければならないものだ。そしてこれらはここに、この自由の最前線にある」と力説した。(c)AFP/Stephen COLLINSON